瞳孔間距離(PD)ってなに?測定方法と合わせて紹介!

目次

「瞳孔間距離」あるいは「PD」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。実は、この数値はメガネを作る際にとても重要なのです。また、最近よく見聞きする「VR」でも重要な役割を担っています。
ここでは、瞳孔間距離とは何か?またその測り方について解説いたします。

瞳孔間距離(PD)とは

瞳孔間距離(PD)とは

「瞳孔間距離」とは英語で「Pupillary Distance」といい、「PD」と呼ばれることもあります。

両目の中心の距離

瞳孔間距離(PD)とは、右目の瞳孔(黒目の中心)から、左目の瞳孔までの距離のことです。

なぜ瞳孔間距離(PD)が重要なのか

メガネを作る際、瞳孔間距離(PD)が重要であるのはなぜでしょうか。
理由としては、以下の3点が挙げられます。

・メガネと目の中心がずれると目に負担
・メガネフレームPDとの誤差は1ミリ以内
・メガネと合わないと垢抜けない

メガネと目の中心がずれると目に負担

メガネのレンズには「光学中心」と呼ばれる中心点があります。メガネを作るときは、黒目の中心(瞳孔)にこの光学中心を合わせます。
もしこれが大きくずれていると、左右の映像のずれが生じて脳はうまく調整することができません。結果として、このメガネをかけていると疲れやすい、視力が上がらないと感じてしまうことになります。

メガネフレームPDとの誤差は1ミリ以内

目に合ったメガネを作るには、レンズの光学中心と黒目の中心(瞳孔)を合わせることが不可欠です。瞳孔間距離(PD)とメガネフレームの光学中心との誤差は、左右それぞれ1mm以内としています。
特に、度の強いレンズの場合はレンズが厚い分だけずれが生じやすいので、きちんと計測することが必要です。

メガネと合わないと垢抜けない

瞳孔間距離(PD)はメガネをかけた時の印象をも左右します。黒目(瞳孔)の位置がレンズの真ん中から内側に5mm以内になるようにフレームを選ぶと、自然に垢抜けて見えます。
外側・内側どちらにせよ、黒目の中心がメガネレンズの真ん中より外れていると、見た目に違和感を覚えたり顔が大きく見えたりします。特に度数が強いレンズを使用する方やレンズの厚みをできるだけ抑えたい方は、瞳孔間距離(PD)を意識し、黒目の中心とレンズの中央位置ができるだけ同じになるフレームがおすすめです。

瞳孔間距離(PD)の平均

ところで、瞳孔間距離(PD)はどのくらいなのでしょうか。日本人の平均値を、男性・女性・子どもに分けてご紹介いたします。

日本人男性

日本人男性の平均瞳孔間距離(PD)は64mmです。個人差はもちろんありますが、60mm以下ではやや狭く、60~70mmで一般的な距離、70mm以上になるとやや広めであると言えるでしょう。

日本人女性

日本人女性の平均瞳孔間距離(PD)は62mmです。こちらも人によって異なりますが、59mm以下ではやや狭め、60~64mmであれば一般的な距離、65mm以上になるとやや広いと言えます。

子ども

子どもの頭蓋骨は大人よりも小さいため、瞳孔間距離(PD)も小さめで成長するにつれてだんだんと広くなっていきます。瞳孔間距離(PD)は、大体10歳くらいまでには決定するとされています。

瞳孔間距離(PD)の測定方法

瞳孔間距離(PD)の測定方法

店頭では、「PDメーター」という専用の機械で瞳孔間距離(PD)を測っています。機械をのぞき込むと黒目の部分が光るので、それを内蔵されているメーターで合わせて測定するという仕組みです。
瞳孔間距離(PD)を自分で測ることはできるのでしょうか。

用意するもの

自分で瞳孔間距離(PD)を測るときは、まず鏡と透明なプラスチック製の定規を用意します。

瞳孔間距離(PD)を測ってみよう

まず鏡と顔を40cmほど離します。ここで近づきすぎると瞳孔間距離(PD)が微妙に狭くなってしまいます。また、メガネをかけている方は外しておきます。

次に、定規を横にして目の下(鼻の上)に当て、鏡で見て左右の瞳孔の中心間の距離を定規で測ります。この時、顔の向きはできるだけ水平にし、鏡に対して正面に立つように注意が必要です。何度か測ってみて数値に幅がある場合は、狭いほうの数値を採用します。

メガネフレームPDは?

メガネフレームPDは?

メガネのツルの内側に書かれた「53 □18 140」などの数字の羅列。これはレンズの横幅・ブリッジの長さ・テンプルの長さをそれぞれミリ単位で表示したものです。
「ブリッジ」とは左右のリム(レンズが入っている枠)をつないでいる鼻に掛かっている部分を指します。また「テンプル」とはフレームの、こめかみや耳の先まで伸びている細長いアーム部分(ツル)のことです。
つまり、このメガネフレームの表記が意味するのは、レンズの横幅53mm、ブリッジ18mm、腕の長さ140mmということになります。そして、「レンズの横幅(両目分)+ブリッジ」が、瞳孔間距離(PD)となります。この場合は、53mm+18mm=72 mmが瞳孔間距離(PD)です。

自分で瞳孔間距離(PD)を計測してメガネを購入する場合は、この数字をチェックすると分かりやすいです。

VRゴーグルをつけて楽しむ場合も重要

VRゴーグルをつけて楽しむ場合も重要

近年よく目にするVRヘッドセットデバイス(VRゴーグル)は、メガネと同じようなレンズを用いて、内蔵された液晶モニタの映像を拡大して観るという仕組みになっています。
そのため、VRヘッドセットを使用する際は、自分の瞳孔間距離(PD)に合わせてヘッドセットのレンズ位置を調整する必要があります。この調整が不十分だと、瞳孔間距離(PD)が合わないメガネを使用したときのように目に負担がかり、頭痛や目眩を感じる場合があります。

海外製のゴーグルは子どもの瞳孔距離に合わない可能性アリ

海外製のVRゴーグルの中には、瞳孔間距離(PD)が調整できない機種も多いようです。特に瞳孔間距離(PD)が小さい子どもには合わないことがあるので、購入前にしっかりと確認しておく必要があります。

瞳孔間距離(PD)が合わないとリスクも

多くのVRデバイスには、7歳以上、12歳以上、13歳以上といった年齢制限が設けられています。これは、合わないヘッドセットを使うことで子ども視力に影響が発生するリスクに対しての制限事項とされています。

VRの仕組み

一般的に、ヒトの立体的な空間認知は、右目と左目で見ている映像の違いを脳の「立体視細胞」が処理することで行われています。一方、VRデバイスではゴーグル内のスクリーンに左右それぞれの映像を映すことで、立体的な空間認識を行わせます。当然ながら物体との距離は現実世界とは異なっていますが、目は常にゴーグル内のスクリーンにピントを合わせようとします。

すると、ここで立体視細胞の処理に矛盾が起こります。空間的にはより遠くまたは近くに物体があると認識しているのに、目は常に同じ距離のスクリーンにピントを合わせている状態です。この状態が長時間続くと疲れ目の原因になります。

子どもがVRデバイスを使うリスク

6~8歳くらいまでの子どもの視覚はまだ発育過程にあり、影響を受けやすい感受性期の最中にあります。このときに、片目に眼帯するなどの通常とは異なる方法で立体視させると異常が生じる可能性があるそうです。

また、ゴーグル内での映像の左右の距離にも問題があります。瞳孔間距離(PD)は一人一人異なりますが、VRデバイスでの映像位置は利用者に合わせて調整できないことがあり、ここがずれたままだと脳の空間認知に矛盾が起こってしまいます。

特に成長の早い子供は短期間で瞳孔間距離(PD)が変わっていくため、VRデバイスの頻繁な使用は空間認知の発達に影響を及ぼします。

一般的に立体視の発達は6歳ごろまで、瞳孔間距離(PD)も10歳前後までに完成するといわれています。VRデバイスを楽しむ時は、年齢制限をきちんと守らなければならないのです。

まとめ

まとめ

メガネを作ったり購入したりするとき、自分にぴったりのメガネを選ぶために瞳孔間距離(PD)は欠かせない数値です。また、VRデバイスを使うときにも重要です。ぜひ一度、きちんと測っておくことをおすすめします。

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